SOCCER FREAK

2016年6月19日7:10 PM

  • 日本代表

我ら日本代表

9月からW杯6回連続出場を掛け、絶対に負けられない戦いが始まる日本代表だが、成熟期を迎えつつある今、今度こそ「自分たちのサッカー」を世界で表現する事ができるのだろうか。キリンカップを終えた今、再度「我ら日本代表」の現実と、これからの期待を当コラムでは書きたいと思う。

自分達のサッカーとは?

まず、選手たちが常々口にする「自分たちのサッカー」とは何か?

現状の日本代表のプレースタイルは、中盤にテクニックのある選手を揃えショートパスを丁寧に繋ぐ事ばかりに重きを置き、シュート・得点能力に優れるFWの選手が存在せず、ゴール前での絶好のシュートチャンスを決めきれない決定力不足の課題が付いて回り、悪質なファウルなどは少なく、クリーンで礼儀正しく怖くないサッカーと捉えることも出来る。

実はこれが自分達のサッカーだ。

中田英寿も「日本人は巧いし世界でも活躍できる力を持っている」と言っていた。では何故勝てないのか?要は巧いだけでは勝てないと言う事だ。巧いが故に相手を交わし不確かな前へのパスを避け、確実な横、後ろへのパスを選択しプレッシャーに負け、結果パスミスを起こしボールを取られ失点する。

これは日本人特有の失敗を恐れ、事なかれ主義な性格のせいなのだろう。失敗はしてはいけない。だが一番してはいけない事はチャレンジをしない事だ。ドリプル、パス、シュート、全てチャレンジするべきである。勘違いしてはいけない。日本は王者では無く挑戦者である。挑戦無くして先は無い。

前回のW杯を1勝も出来ずに終え、期待されたアジア杯もベスト8留まりでFIFAランクも56位へと後退してしまった日本代表。自分たちのサッカーとは何か?個の力とは何かを各々が考え、最終予選では同じ事を繰り返す事なく別次元の自分達のサッカーを是非我々に見せてくれる事を願うばかりである。

ビジネスとサッカー

サッカーは一つのビジネスであり当然スポンサーも大切ではある。
しかしビジネス部分に偏っているのではないか?

アウェイでの試合は選手のスケジュール、経済的な要素もあるが、アウェイで出来る公式戦には多少無理をしてでも出場すべきではないのか?主たる大会は日本では行われず海外で行われるのだから、その貴重な経験を自ら放棄していては世界で勝つ事はもちろん、選手の意識すらも世界基準にはなれないし、ビジネス面から言ってもマイナスでしかない。

では、何故コパ・アメリカを断ったりするのか。また、国内でKIRINカップ等の大会を行う理由は何か?

それはやはりお金の話になるのだろう。大金が動くゴールデンタイムの放送は、多くのスポンサーが大金を叩いてCMスポットを買う。海外の様に時差が無く、夜中や早朝ではない為、視聴率は良くスポンサーも代理店共に効率の良いビジネスだ。

しかし、サッカービジネスとは選手、代表が強く人気があって初めて成り立つ。スポンサーにお金を出してもらって遠征費等を補っている訳だから多少文句は言えないが、代表をお座なりにしてビジネスを優先していては代表ありきのビジネス自体が縮小してしまうのではないだろうか。目先の利益ばかりを追うのではなく代表を強くする事を最優先に考えていくべきではないのか?

まず、優先すべきは代表を強くする事であり代表が強くなればその結果スポンサーにも代理店も我々サポーターも満足する結果が得られると思われる。

監督

ザッケローニからアギーレ、ハリルホジッチへと変わり、監督によってサッカーは変わるのもではあるが、日本人の体質、性格が変わる事は無い。4年で監督を交代する事にも意義はある。

しかし、4年周期に拘らず8年でもいい訳で、A代表だけではなく五輪世代の監督からチーム作りをし、長期政権をもって監督のサッカーを浸透させる方法もありなのではないか?
選手の固定化、新たな選手の発掘に偏りが出る問題もあるが若い世代からのサッカーの浸透により監督のサッカーをより表現できるのではないか?

監督選考も重要である。監督は自分のサッカーを表現する為にいる。その監督のサッカーが日本人に合っているのかを見極める必要がある。プレミアリーグの様なフィジカル重視のサッカーなんて出来ないし、スペインの様なパスサッカーも出来ない。その中でお手本となるのは体格が酷似しているメキシコの様なサッカーであり、そこを目指すべきではないか?

海外の良い所を取り込み日本独自のサッカーを展開できる手腕を持ち、海外との試合が組める様なパイプを持つ監督を選考すべきである。それと同時に海外の監督ではなく、言葉の壁が無く意思の疎通が容易にできるような、日本の特徴を一番理解している日本人の監督を育てる事も必要である。

世界では勝てないJリーグ

Jリーグが発足し20年以上経った今、日本は確実に成長している。
W杯に出場する事を当然の事と捉え、本大会でグループリーグ突破を目標としている。

ひと昔とは違い、現代では世界のサッカーを身近に感じれ見れる環境にあり、海外へ出て行く選手も多い。それがJリーグのレベルの低下に繋がると言われているが、実際はどうだろう?

今期ACLに4チーム出場し、決勝トーナメント出場を果たしたのは2チームであり、ベスト8にすらJリーグのクラブは進めなかった。
Jリーグで首位でもアジアでは勝つことができない。これは日本代表の母体であるJリーグが世界基準ではないと言う事だ。Jリーグでは世界基準で活躍している選手が少なく、世界基準を持っている選手は海外へ挑戦の場を変えている。これは選手であればより高見を目指すのは当然でありJリーグがトップリーグであれば出て行く必要が無いわけで、Jリーグ独自のプレースタイル、プレースピードが必要であるからだ。

当たり前だがサッカーとは11人で行うものであって1人で行うものではない。1人、2人が世界基準を意識しプレーしても周りとの連携が取れず活躍の場を失ってしまう。仮に一人の選手が世界基準のプレーが出来ていても残念ながらJリーグが世界基準に達していない為に、現状では海外へ挑戦することになり、Jリーグから出て行くという構図になる。海外への放出を防ぐにはやはりJリーグの技術、意識のレベルの向上が必要であり、逆に海外からピークを過ぎた選手ではなく、若手、ピークにある選手の獲得するなど根底からの改革が必要になる。

勝つ為のサッカーへ

筆者は、「走るサッカー」、「人もボールも動くサッカー」、「ポゼッションサッカー」、言葉は様々だが全て日本代表に期待しているが、何より日本代表に期待している事はただ一つ、世界で勝つ事だ。

今の日本代表には自分達のサッカー、プレースタイルの再確立が必要不可欠である。
フォーメーションも4-2-3-1に拘らず、相手によって戦術を変える為にもオプションを増やさなければいけない。毎回相手が変わる中で常に同じ戦術が通用する訳が無い。これが前回W杯の最大の原因である。

次にシュートを打つ事だ。守備は重要だが守っても点は入らない。サッカーとは点を取るゲームであり、パスを繋ぐゲームではない。
多少の無理をしてでもシュートを打つべきである。打たなければ何も始まらないのである。

見えてこない自分達のサッカーに拘るのもいいが、勝てなけれ自分達のサッカーも何も意味が無い。サッカーとは勝つ為のスポーツなのだから。

例え負けても負け方が重要である。90分の中で失敗恐れずリスクを冒す勇気を持ってチャレンジし続ける姿を我々に見せてくれる事を祈る。

この記事の執筆者

  • オダケン
  • オダケン

    サッカー観戦好きが高じて、本業の傍らフリーライターとして活動中。欧州リーグをはじめとした海外サッカーウォッチャー。